テニスのフォーム

 テニス雑誌には細かなフォームを修正すれば上手くなると書いてある。一方で、多くの書籍でフォームは重要ではなく、自分の打ちやすいやり方でやれば良いのだと書いてある。これは実際のところどちらが正しいのだろうか?
 実際に試してみるとフォームの細かい癖を修正してもほとんど効果は無い。むしろ、無理に癖をとるとフォームが崩れてしまい、調子が悪くなる場合がほとんどである。すなわち、テニス雑誌の主張には根拠が無い。
 では、フォームは本当に重要ではないのだろうか?テニススクールに入ると初心者用のフォームを教わる。すなわち、イースタングリップで体を横向きに構え、足を踏み込み、体の回転を使わず、ボールをフラットに打ち出すフォームだ。フォームにこだわる必要が無いなら、このフォームのままプロになるプレーヤが存在するはずだ。しかし、世界のTOP100に入るプレーヤの中で、この様な初心者フォームで打つ者は全く存在しないのだ。
 結論を言えば、細かい癖を修正する事に意味は無い。しかし、大まかなメカニズムについては最適なフォームが存在するという事だ。現在ではウエスタングリップでオープンスタンスで打つフォアハンドストロークが主流であり、これ以外のフォームは例外的だ。したがって、特に身体的特徴が無いのならこのフォームを採用すべきなのだ。
 もちろん、例外はどこにでも存在する。例えば、ガスケはイースタングリップで驚くほど強力なトップスピンを打つ。フェデラーも薄めのグリップで多彩なショットを放つ。錦織は軟式テニスの様な厚いグリップでフラットボールを強打する。
 しかし、こうした例外は彼らの特徴的な身体から来る。彼らは手首や肩が異常に柔軟なのだ。こうした場合、通常のフォームよりも変則フォームの方が強力なショットが打てるのだ。しかし、多くのアマチュアプレーヤは標準的な打ち方をすべきだ。それは多くのプロの平均的フォームだ。そして、それを自分なりにカスタマイズする事だ。
 最終的に自分に合ったフォームは自分で見つけるしかない。誰も他人の事など分からないのだ。それはツアーコーチですらそうだ。したがって、コツコツと試行錯誤する事が重要だ。それは工場の改善と同じである。改善こそが凡人の最も有効な成功法であり、それはあらゆる仕事で利用できるのだ。

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック